大阪・関西万博といえば外せないシンボル「大屋根リング」
2025年10月13日(月)の閉幕が迫る中、多くの来場者が「最後に一度は歩いてみたい」と訪れています。
私自身も実際に何度も歩いてみて、そのスケールと美しさに圧倒されました。
この記事では、大屋根リングの魅力、実際に歩いた体験、そして閉幕後にどうなるのかまで詳しく解説します。閉幕直前に訪れたい人も、今後の保存に関心がある人もぜひ参考にしてください。
大屋根リングとは?

世界最大の木造建築としてギネス認定

大屋根リングは、大阪・関西万博会場のシンボル的存在で、全長約2km、高さ最大20mというスケールを誇ります。2025年3月には「世界最大の木造建築物」としてギネス世界記録に認定されました。
使用された木材は約27,000m³で、これは25mプール約70杯分に相当。そのうち約7割が国産材(スギやヒノキ)です。
伝統的な「貫(ぬき)接合」を現代工法と融合させたユニークな建築技術が使われており、日本の木造建築の粋を集めた作品といえるでしょう。
建築費用と設計者について
建設費用は344億円と巨額で、当初は「世界一高い日傘」と揶揄されることもありました。しかし、実際に完成するとその美しさと迫力に多くの人が魅了され、万博の象徴となっています。
デザインを担当したのは建築家・藤本壮介氏。実施設計・工事監理は竹中工務店が担い、施工は竹中工務店・南海辰村建設・竹中土木の共同企業体によって行われました。
まさに日本を代表する建築家と建設会社が総力を挙げて作り上げた建築です。


大屋根リングを歩いてみた感想
今や幻に近い「無人」の大屋根リングの下です。ブレブレ映像ですいません💦酔いますね・・
一周の距離と所要時間

「大屋根リングは何キロ?」という質問をよく耳にしますが、1周は約2kmです。一般的に1kmを15分で歩くと計算すれば30分程度で回れると思いがちですが、実際には景色を眺めたり写真を撮ったりしていると1時間近くかかります。
私も一周してみましたが、気づけば60分が経っていました。立ち止まってゆっくり味わいながら歩くのがおすすめです。
上から見渡せるパビリオンの絶景


大屋根リングを歩く最大の魅力は、上から会場全体を見渡せることです。赤く輝くシンガポール館、歴史を感じさせるエジプト館、未来的なフランス館・オーストラリア館など、多彩なパビリオンを一望できます。エスカレーターを上るときは、まるで天国へ続いているような感覚さえあり、上から眺める景色は圧巻そのものです。
また「朝の顔」「夕方の顔」「夜の顔」と全く違う景色を見せてくれるのも大屋根リングならではの最高のご褒美時間です。



大屋根の下に広がるやすらぎの空間


リングの下に広がる空間もまた魅力的です。巨大な木材が並ぶ迫力ある姿と、木造特有の温かさが調和し、訪れる人に不思議な安心感を与えます。真夏でも海風が心地よく、赤とんぼや虫の声に触れながら自然と一体化したような体験ができました。
大屋根リングを歩くことは単なる移動ではなく、景色・建築・自然を同時に味わう特別な体験なのです。閉幕までに行ける方はもちろん、閉幕後に大阪を訪れる人もぜひ体感してほしい空間だと心から思います。
なぜ一部しか残らないのか?

仮設建築物という扱い
大屋根リングは、万博のために建てられた「仮設建築物」という位置づけです。耐震性は確保されているものの、長期的に使用するための耐火性や防腐処理は十分ではありません。当初は閉幕後に全て撤去する予定でした。
保存をめぐる議論とコスト問題
しかし、開幕後の人気の高まりを受け、大阪府・市、博覧会協会、経済界などで保存の可能性が議論されました。問題となったのはコストです。一部を保存するだけでも改修費用に数十億円、さらに維持管理費が10年間で10億円以上かかるとされました。
最終的に関係機関の合意により、コストを抑えつつ保存が可能な北東部分200mを残すことが決定しました。
大屋根リングの閉幕後の活用について

北東200メートルを保存して市営公園へ
閉幕後は、北東部分の約200mを人がのぼれる原型に近い形で残し、その周辺を大阪市が市営公園として整備する方針です。夢洲駅からも近くアクセスしやすい場所であるため、閉幕後も多くの人が訪れる新たな観光名所になるでしょう。
維持費と今後の展望
改修と10年間の維持管理に必要な費用は約55億円とされています。資金は大阪市だけでなく、大阪府や国の補助金、さらには万博の収支が黒字化した際の剰余金を充てる案も検討中とのこと。
保存される200mの大屋根リングは、大阪の新しいシンボルとして「万博のレガシー」を未来に伝える役割を担います。

大屋根リングに関するよくある質問(Q&A)

Q. 大屋根リングとは何ですか?
A. 大阪・関西万博の会場シンボルで、全長約2kmの世界最大の木造建築物です。
Q. 大屋根リングは何キロありますか?
A. 全長は約2kmで、通常で30分、ゆっくり景色を眺めながら歩くと一周およそ1時間かかります。
Q. 大屋根リングの建築費用はいくらですか?
A. 建設費は344億円です。
Q. 大屋根リングの建築家は誰ですか?
A. 建築家・藤本壮介氏が会場デザインを担当しました。
Q. 大屋根リングは残りますか?
A. はい。閉幕後は北東部分200mが保存され、市営公園として整備されます。
まとめ
大屋根リングは、大阪・関西万博の象徴として人々を魅了してきました。全長2kmの木造建築は、歩くだけで万博の全景を楽しめる特別な体験を提供します。
閉幕後には一部が市営公園として保存され、未来の大阪に残るハードレガシーとなります。閉幕までに訪れる人はぜひ一周してその迫力を体感してみてください。
そして、閉幕後も200mが残る大屋根リングは、大阪を訪れる際の新しい観光スポットとして期待が高まりますね!